
聖クララ修道会連合(OSC)の全議長の集まる会議が2008年1月26日から2月6日までアシジで開かれました。会議の主な目的は、姉妹たちが互いをよく知りあう事、フランシスコとクララの意義深いゆかりの地を共に巡礼する事、サンダミアノのクララ会創立800周年を祝うためのプロセスを計画する事、その他の重要なテーマについて考察する事でした。詳細は下記サイトをご覧下さい:
http://www.ofm.org/events/index.php
福者ヨハネ・ドゥンス・スコトゥス帰天700周年記念に際して

聖霊が私たちを導き、真理のあらゆる面を悟らせて下さる(ヨハネ16,13)というキリストのお約束を心に刻んで、ドゥンス・スコトゥスは公正に「人類の進歩の内に、真理についての知識は絶えず成長する(in processu generationis humanae semper crevit notitia veritatis)」事を明らかにし、そう述べる事を喜びとしました。
ロシア・カザフスタン宣教地区会議
ロシアとカザフスタンの総長直属「聖フランシスコ」宣教地区会議が、2008年1月19日から25日までアシジの天使の聖母聖堂を中心に開かれました。同宣教地区には現在28人の兄弟がおり、その内25人が会議に出席しました。総視察者で会議の議長を務める兄弟ペトロ・ザンを始め総理事の兄弟シメ・サマッチ、海外宣教総モデラトールの兄弟ヴィンチェンゾ・ブロカネッリも出席し、総長が開会時と閉会時に出席しました。
総長は開会の辞の中で、創立の恵みを祝うために本会が歩んでいる旅程について思い起こし、「宣教地区のプロジェクト」とその課題を提示しました。会議のメンバーは養成の最も重要な側面や財務管理について検討し、次期3年間の献身の計画を立てると共に、宣教地区の固有の規則を見直しました。
19日の開会式は天使の聖母聖堂で教区民と共に行なわれ、25日の閉会式はポルツィウンクラのチャペルで総長による派遣式と共にとり行なわれました。
会議の間に宣教地区総会も開かれ、アシジ熾天使管区の兄弟グイド・トレツァーニが宣教地区責任者に、また兄弟ダヴィド・ガー(北米)、兄弟ドミニコ・キム(韓国)、兄弟ボグミル・ベドナルスキ(ポーランド)が評議員に、それぞれ選出されました。同宣教地区には5つの兄弟共同体があり、その内3つ(サンクトペテルブルグ、ノヴォシビルスク、ウスリスク)がロシアに、2つ(アルトマイとタルディコルガン)がカザフスタンにあります。そして今回、4人の現地出身の有期誓願の兄弟が初めて会議に出席しました。新しい志望者の到着を迎えて、修道会をその土地に根付かせる事が次の3年間の優先任務となりました。
イタリアの福音宣教
「主は新たな宣教の活性化のために、道々私たちにミッションについて話して下さった。そしてなお今も話して下さっている」。福音書のエンマウスの弟子のページに触発されたこの指標に導かれて、イタリア管区長協議会(COMPI)の諸管区海外宣教担当者(モデラトール)が2008年1月31日と2月1日にローマの聖アントニオ大学に集まりました。全般的なテーマは「全ての管区は会全体のために」で、モデラトールを普遍的な兄弟共同体の宣教ビジョンに開放する事によって協議会内の宣教の活性化を再始動する事が、具体的な目的とされました。
第一日目はエンマウスの方法を使って分かち合いを行ない、次にフランシスカン・ミッションの現在のビジョンを深めました。
第二日目には宣教の活性化のイニシアティブについて、共通の方法と手段と道具を分かち合いました。その後集会は協議会レベルで二つのイニシアティブを承認しました。その一つは、「諸国の民の中での宣教」に関するより現実的で緊急のテーマを明確にして吸収するために、管区モデラトールに向けて勉学と養成の全国会議を主催する事です。関心のある他の兄弟たちも参加できます。二番目のイニシアティブは、フランシスカン・ミッションの本質的側面を有効なイメージとテクストで紹介する、現代的で非常に実践的な委員会を準備する事です。
なお出席したモデラトールは、1309年から北京の初代司教と全東洋の総大司教を務めた「モンテコルヴィノのヨハネ」について、その祝聖700周年を記念して出版される新しい学術書の印刷費用を自分たちで負担する旨表明しました。同書は兄弟パシフィコ・セッラによる広汎な歴史的研究の結実で、近日ポルツィウンクラ出版から刊行されます。
ヨハネ・ドゥンス・スコトゥスの祝い-イギリス
無原罪の御宿り管区はヨハネ・ドゥンス・スコトゥスの司祭叙階記念を祝います。司祭叙階は1291年3月17日英国ノーサンプトンの聖アンデレ修道院で、リンカーン司教のモンシニョール・オリヴァー・スットンの手に行なわれました。今回記念の祝いは2008年3月15日ノーサンプトン「聖母聖トマス」大聖堂でノーサンプトン司教のモンシニョール・ピーター・ドイルの司式によるミサと共に行なわれます。
他の祝典として、スコットランドでは枢機卿大司教による祝いの典礼がそれに続きます。2008年12月8日にはロンドンのウェストミンスター大聖堂で枢機卿大司教の司式によるミサが行われます。またスコトゥス生誕地のドゥンスでも記念の祝典があります。スコトゥスとその周囲の状況について、またスコトゥスとキリストの第一義性についての出版物がすでに刊行されており、本年は以下の出版が予定されています:「スコトゥス:その生涯と著作」、「オクスフォード伝統とドゥンス・スコトゥス」、「スコトゥスと被造物の歌」、「ドゥンス・スコトゥス:社会・政治哲学」。
福音宣教修士課程-ブラジル
教皇庁立聖アントニオ大学(PUA)の理事会は2007年12月1日、「福音宣教修士:現代の状況とフランシスカンの展望」と題されたプロジェクトを承認しました。修士課程の講座はブラジルのペトロポリスにあるPUA付属フランシスカン神学研究所(ITF)で行なわれます。その目的は現代における福音宣教の体験に質を与えると共に、この体験を第二ヴァチカン公会議後のラテン・アメリカの伝統という文脈の中で、福音宣教的・フランシスカン的観点から体系的に考察する事です。ITFは福音宣教についての神学的考察に関して、本会やフランシスカン家族や教会の期待に一致した特定の講座の設置に取り組みます。同講座は特にラテン・アメリカのフランシスカン家族の兄弟姉妹を始めとして、福音宣教の問題に関心を持つ世界各地のすべての人々に開かれています。全360時間で授業とセミナーと研究グループから成り、2009年の開講を予定しています。詳細は3月から下記ウェブサイトに掲載中です:http://www.itf.org.br/
聖フランシスコの会則への貢献
アルプス以北フランシスカン協議会(COTAF)のOFMドイツ語話者管区(ドイツ、オーストリア、スイス)の兄弟たちによる「フランシスカン研究ワークショップ」チームが、1999年以来フランシスカンの諸テーマについての学問分野に取り組んでいます。来る2009年の記念祝典に鑑みて、この度聖フランシスコの会則に関する出版物の第一巻がドイツ語で刊行されました。同書は会則を読み込むための鍵を提供し、兄弟フリオ・ミコOFMCapによるスペイン語の会則注解を総合して、聖書と教皇による最初の会則解釈の勅書(1230:”Quo elongati”)とに照らして聖フランシスコの会則をよりよく理解しようと努めます。
会則について様々な言語で記された豊富な伝記は、より深い研究への出発点を私たちに示します。本書はこのような方法で、時を隔てた1955年にローター・ハドリックOFMやカエタン・エッサーOFMを含む諸著者の著作を編集した有名な「Werkbuch zur Regel」(会則入門書)を再び取り上げ発展させています。チームは現在第二巻に取り組んでいます。
「会則と生活:聖フランシスコの会則への貢献Ⅰ」(原題Regel und Leben. Materialien zur Franziskus-Regel I)。フランシスカン研究ワークショップ編。全150頁。ミュンスター、2007年。ドイツ語。
フランシスカン新刊書の栞
*ヨゼフ・ラツィンガー編「聖ボナヴェントゥラ『歴史の神学』」(原題San Bonaventura La Theologia della storia)。全253頁。ポルツィウンクラ出版、ローマ、2008年。すでに聖ボナヴェントゥラの思想の古典と考えられている著作が、歴史に対する聖人の考察の刺激的な側面像を提示します。13世紀の「キリスト教社会」の文化的宗教的側面の研究と、その文脈においてフランシスカニズムのミッションについて、また哲学・神学思想の役割について起こった議論の分析とを通して、主題が解明されていきます。それはヨーロッパ文明の非常に重要な位相を理解するために不可欠の貢献です。本書は2008年2月26日ローマPUAで発表されました。
*フランシシスコ・マルティネス・フレスネダ編「アシジのフランシスコと平和」(原題Francisco de Asis y la paz)。全171頁。シスネロスPPC、マドリッド、2007年。本書は二つの部分に分かれています。第一部はアシジのフランシスコによる最も有名な教義と平和のしるしについて、また平和の人としての在り方の源となる基本的な態度について取り上げます。第二部は、私たちの師父の活動から体系的な方法で引き出された諸相に注目します:平和の力としての神への信仰について、また生活を通してイエスとフランシスコから教えられた、平和の価値を伝えるキリスト者にしてフランシスカンである共同体についての考察が示されます。平和は文化の内に、そしてその内の教育の中に形成されなければなりません。それは平和の文化から政治へと渡され、政治はやがて平和を社会化し、普遍化するという責務を遂行するでしょう。
*フランク・M・レガOFS著「アシジの聖フランシスコとイスラム教徒の回心」(原題St. Francis of Assisi and the Conversion of the Muslims, Tan Books & Publishers, 2008/12)。全152頁。本書は聖フランシスコの旅路について、エジプトのスルタンとの出会いと、スルタンを唯一の真の信仰への回心に導こうとするフランシスコの努力の実話を語ります。聖人の視点から見た聖痕、フランシスカンたち、聖クララ、十字軍についての伝記要約が含まれます。現代の誤ったエキュメニズムの時代において、本書は不可欠の書物と言えます。詳細は下記サイトをご覧下さい:http://www.thepoverello.com/
*ウェブサイト「フランシスカン国際図書館」をご覧下さい:
http://www.libreriafrancescana.it/
お知らせ-世界のあちこちから
*2009年総集会に向けて:
総理事会は2009年総集会総書記の兄弟フランシスコ・パットンに会い、総集会に向けた準備を実地に進めるための手配について計画を立てました。会議では、2008年5月の諸協議会議長の会議期間中に予定される総集会のテーマについて、一日かけて専念し準備が進められました。その後、ブラジル無原罪の御宿り管区の兄弟ワルテル・デ・カルヴァロJrとインド聖トマス管区の兄弟ガブリエル・マシアスが総集会の副書記に、また熾天使管区の兄弟ジャンパオロ・マソッティが広報担当書記に任命されました。次期総集会の準備委員会メンバーには書記兼コーディネータの兄弟フランシスコ・パットンと総理事の兄弟アンブロジオ・グエン・ヴァン・シ、副書記の兄弟ワルテル・デ・カルヴァロJr、ブリュッセル宣教センターの兄弟ダミアン・イザベルが任命されました。総理事の兄弟ヤカブ・ヴァルナイと書記の兄弟フランシスコ・パットンは総集会議事運営規則の改訂委員会を組織します。
総理事会は2009年総集会総書記の兄弟フランシスコ・パットンに会い、総集会に向けた準備を実地に進めるための手配について計画を立てました。会議では、2008年5月の諸協議会議長の会議期間中に予定される総集会のテーマについて、一日かけて専念し準備が進められました。その後、ブラジル無原罪の御宿り管区の兄弟ワルテル・デ・カルヴァロJrとインド聖トマス管区の兄弟ガブリエル・マシアスが総集会の副書記に、また熾天使管区の兄弟ジャンパオロ・マソッティが広報担当書記に任命されました。次期総集会の準備委員会メンバーには書記兼コーディネータの兄弟フランシスコ・パットンと総理事の兄弟アンブロジオ・グエン・ヴァン・シ、副書記の兄弟ワルテル・デ・カルヴァロJr、ブリュッセル宣教センターの兄弟ダミアン・イザベルが任命されました。総理事の兄弟ヤカブ・ヴァルナイと書記の兄弟フランシスコ・パットンは総集会議事運営規則の改訂委員会を組織します。
*SFOとユー・フラへの霊的補佐のための養成講座-イタリア:
「SFOとフランシスカン・ユース(ユー・フラ)への霊的補佐:教会及びフランシスカン家族との交わりを支援して」というテーマを掲げて、霊的補佐に向けた養成講座が2008年1月21日から25日までアシジの天使の聖母聖堂で開かれ、イタリア全土からSFO/ユー・フラへの霊的補佐およそ80人が出席しました。講座は全国補佐協議会の兄弟ファブリジオ・チアンピカリOFM、兄弟ジョルジオ・モロシノットOFMConv、兄弟ダニエレ・グエラOFMCap、兄弟フェルナンド・スコッカTORの主催でした。
講座には以下の4名の総補佐が招かれ、各人が次の順で様々なテーマを検討しました:兄弟サミ・イルダヤOFMCap「召命の識別とSFOの同伴における補佐の貢献」、兄弟アマンド・トゥルヒッリョ・カノTOR「教会共同体と市民社会へのSFOの組み入れ」、兄弟イヴァン・マティッチOFM「フランシスカン・ユースと霊的補佐」、兄弟マルタン・ビツェルOFMConv「一つの在世フランシスコ会への協力関係と補佐」。1月24日午後は、兄弟フェルナンド・スコッカTORの提示した「ハンガリーの聖エリザベト:妻であり母にして奉献された方」というテーマに専念しました。
イタリア管区長協議会(COMPI)議長の兄弟マリノ・ポルチェッリOFMとSFO全国会長のジュゼッペ・ファイラ氏、ユー・フラ全国会長のマウラ・ムルジア氏の講座出席と提言が、大変感謝されました。
新任管区長
1)兄弟パウロ・長谷川潤、日本聖殉教者管区長に選出。
2)兄弟マウロ・ヴァレヨ・ラゴス、ペルーの聖フランシスコ・ソラヌス管区長に選出。