2010年4月号

アレルヤ!アレルヤ!

「親愛なる兄弟姉妹の皆様、御復活祭です!墓から出て、復活されたキリストの力をもって、いのちの福音を全世界に告げ知らせましょう。御復活祭です、主の内に喜びましょう!御復活祭です!キリストが復活されました、アレルヤ!(2010年復活祭に向けた総長の手紙より)。

聖フランシスコ・ソラヌス帰天400周年記念祭-スペイン

総長の兄弟ホセ・ロドリゲス・カルバッリョofmは専属秘書の兄弟フランシスコ・ハヴィエル・アレリャーノofmを伴って、2010年2月26日聖フランシスコ・ソラヌス帰天の荘厳記念日に、スペインのフランシスカン・ベティカ管区内モンティーリャ(コルドバ)にある聖人の生家を巡る巡礼の旅をしました。生家は現在教会になっています。

二人は前日の25日同国に到着してコルドバとセヴィリアを訪ね、ベティカ管区の兄弟たちやセヴィリア「ロレトの聖母」修道院を訪問しました。同修道院には聖人が司祭叙階とその職務を果たすための準備の間に居住した修室があり、その修復が完了しています。総長は共同体全員を前に修室を祝別すると共に、諸国の民のもとに行きそのただ中で「神以外に全能の方はおわさない」と宣べ知らせるよう聖フランシスコ・ソラヌスを駆り立てた宣教の情熱を、私たちが絶やすことなく燃やし続けるようにと勧告しました。そしてクララ会修道院とモンティーリャのフランシスカン・コンセプショニストの修道院も訪問して、特に数世紀にわたる存在の記念を祝おうとしている今だからこそ、自身の誓願した生活様式に大胆さと創造性をもって従うよう皆を励ましました。

荘厳記念日当日の巡礼の後、総長はフランシスカン家族全員と共に聖体祭儀を行ない、その中で簡潔に聖フランシスコ・ソラヌスの人物紹介をしました。そして本会の初期の宣教者たちのようにためらわず諸国の民のもとに出かけていって、情熱をこめてそのただ中でナザレのイエスの福音を宣べ知らせるよう、出席者全員を促しました。祭儀の終わりに、本会創立800周年記念のメダルが総長から総長代理と主任司祭、市長に授与されました。

総長が中央アメリカとパナマ「グアダルペの聖母」管区訪問

総長と総理事の兄弟フリオ・セザール・ブナデルは2010年2月7日から14日まで、中央アメリカ(グアテマラ、サルバドル、ニカラグア、コスタリカ、ホンデュラス、パナマ、ハイチ)のフランシスカン「グアダルペの聖母」管区を訪問しました。管区長の兄弟サウル・フロレス・インテリアノは管区理事たちやグアテマラ市の聖ボナヴェントゥラ共同体の兄弟たちと共に一行を出迎えました。

兄弟たちと総長との会議が円滑に進むようにと、荘厳誓願を立てた兄弟たちのための幕屋の集会がグアテマラとニカラグアの2箇所で開かれました。そして第3番目の会議は養成担当者と志願者の集まりで、グアテマラで行なわれました。集会と会議は2009年総集会の総括文書「福音の賜物の使者」を用いて、小さき兄弟たちの生活とミッションのための主要なテーマを兄弟的な雰囲気の中で話し合いました。諸管区の様々な地域の現実についても触れ、特にハイチの現状に注意が払われました。管区診療所の兄弟たちや「兄弟聖ペトロの社会事業」病院の入院患者を訪問して共に祈る特別の時間もありました。

総長のグアテマラとニカラグアのクララ会修道院訪問も特筆すべき事で、他の修道院の姉妹たちも出席しました。また、もう一つフランシスカン家族との特別会議がグアテマラ「霊性センター」で開かれました。総長は同地で司教たちや教皇大使のモンシニョール・パウロ・リカルド・ガラハーとも会談しました。

イキトスのセミナー-ペルー

ペルーのイキトスでUCLAF(ラテンアメリカOFM管区長協議会連合)の主催により36人の出席者を得て開かれたセミナーのテーマは、「アマゾンにおけるフランシスカンの存在」でした。セミナーの目的は、アマゾニアの現状をより深く知る事、16世紀から今日に至る同地でのフランシスカンの存在の事実を思い起こす事、そして2009年総集会に従って、アマゾニア大陸におけるフランシスカン・ミッションの総合プロジェクトのための基準と諸要素を見出す事でした。このテーマに関する本会の最近の歩みを考察した後、同地に30年間存在しているスペイン人宣教者の兄弟トマス・マルタンが、多くの内省と個人的体験に富んだ発表をしました。またアマゾン川流域の幾つかの共同体(Caserios)訪問の旅に一日が用意されました。その間にも、現地に住んで働いている様々の宣教者たちが体験を分かち合いました。以下は発表された総括文書の結論概要の一部です:

² すでにアマゾニアの現実に根ざしているフランシスカン宣教者の奉仕において、また兄弟姉妹たち及びラテンアメリカのフランシスカン家族の共同体の奉仕において、敏感な理解力と熱意が必要とされる。それは新たな宣教の召命の可能性と共に、アマゾンでのミッションに対するさらに新たな関心と献身を生み出すためである。こうしたイニシアティブは、連帯とインフォメーション交換と体験の分かち合いと様々な形の協働とに向けたネットワーク構築を促進し、アマゾンにおける存在と活動に対する共通のビジョンを作り出すのに役立つであろう。

² アマゾン地域に存在する宣教者や様々のOFM共同体、フランシスカン家族のために、初期養成レベル及び生涯養成レベルの養成講座が必要とされる。養成プロジェクトの準備の一部をUCLAF、ブラジルのペトロポリスの福音宣教修士課程、ボリビアのコチャバンバの宣教者センターを始めその他の研究所に依頼する事ができる。

² マナウスでの第1回セミナーにおいてすでに示唆された特徴を持つ共同体を、アマゾン地域にもう1つ又はそれ以上創設する。こうした共同体はいっそう管区合同(interprovincial)で国際的(international)な性格を持ち、その「INTER」という語が示すように単体の枠組みを越えて相互的につながった、多様な形の協働に開かれたものになる。それは総合プロジェクトを担う事を可能にして福音宣教の新しい形となり、環境にまつわる正義の擁護者になって、なおいっそう先住民族と貧しい人々のための選択肢となるであろう。

≪お知らせ-世界のあちこちから≫

社会問題をテーマにした養成会議-ペルージャ(イタリア):

アシジのOFM熾天使管区はこの3年間、JPIC委員会を通してSFOとユー・フラとの協働で、社会問題をテーマにした養成会議を主催しています。会議は誰でも参加でき、特にペルージャの様々の大学での幅広いちらし広告配布で宣伝されています。最初の年は、人間、家族、経済、政治へのコミットメントなど教会の社会教説にとって重要なテーマの概観が紹介されました。2年目はペルージャ大学経済学部教授の助力を得て、経済と人間との関係に取り組みました。そして今年は、聖書的・法的・社会的・政治的な観点からみた移民について取り上げます。またこの発表の間には、ペルージャ州の幾つかの主要政党の代表を交えた円卓ディスカッションが予定されています。詳細はwww.ofsumbria.itをご覧下さい。

ロシアとカザフスタンの宣教地区の年次総会:

ロシアとカザフスタンの聖フランシスコ宣教地区は4月末にサンクト・ペテルブルグで年次総会を開きます。総長はこの重要な集まりを考慮して、2人の総長代理に、宣教地区評議会を補佐して一緒にロシアの2つの共同体とカザフスタンの3つの共同体の状況分析を行ない、生活状況を評価するよう要請しました。現在、人員の不足を含めて幾つかの問題が明らかになっています。総長は総会に出席して、小さなカトリック共同体が再建されつつあるこれらの国々の兄弟たちを励まし、その存在を鼓舞します。現在のところ宣教地区には20人の小さき兄弟たちが7つの小教区と、ノボシビルスクの学校、アルマトイの障碍者センターと鍼灸クリニック、ウスリスクの高齢者とホームレスのためのセンター、サンクト・ペテルブルグのストリート・チルドレン・センター、それにタルディクルガンの小さな障碍者センターで奉仕しています。修道会を根付かせるために、サンクト・ペテルブルグの共同体に現地出身の3人の若い兄弟がいます。それでもまだ、なすべき仕事はたくさんあります。宣教地区は新しい多くのエネルギーを必要としています。詳細はsssmf@antonianum.euをご覧下さい。

アンドレ・ヴォシェの著作発表:

アンドレ・ヴォシェ著「アシジのフランシスコ(原題Francesco d’Assisi)」(エイナウディ出版、トリノ、2010年)の発表が2010年4月15日木曜日午後5時、アラチェリの聖母聖堂(ローマ)の「無原罪の聖母」小礼拝堂で行なわれます。詳細はsssmf@antonianum.euをご覧下さい。

フランシスカン資料の40年:

「アシジのフランシスコ-書き物と生活と証し(原題François d’Assise. Écrits, Vies, Témoignages)」の出版にあたって、「フランシスカン資料の40年」と題する研究会議が2010年4月29日木曜日午後3時半、教皇庁立聖アントニオ大学のAホールで開かれます。詳細はsssmf@antonianum.euをご覧下さい。

聖アントニオ国際共同体の「尊者兄弟ガブリエル・M・アッレグラOFM」共同体(略称FGA):

聖アントニオ国際共同体はその特殊な性格に留意して、1988年以来構造的に2つの単位に分かれています。第一に「母院」は、当時の「教皇庁立聖アントニオ神学大学」(現「教皇庁立聖アントニオ大学」)を含め本部執行部の設定した諸活動に奉仕するために、総長に呼ばれた兄弟たちのためのものです。第二に学生の兄弟たちの共同体である「支院」は、ローマで学ぶために呼ばれた兄弟たちのためのものです。支院は2003年のアシジ総集会の後、2003年7月16日総理事会議において、総長によって教会法にのっとり独立した共同体として設立されるに至りました。名称は「尊者兄弟ガブリエル・M・アッレグラ」フランシスカン国際兄弟共同体です。2009-2010学年度現在で100人の兄弟がおり(アフリカ21人、アメリカ30人、アジア12人、ヨーロッパ37人)、他に同共同体に居住して聖アントニオ大学以外の研究機関で学ぶ学生の兄弟が4人います。 詳細はwww.antoniano.org/fgaをご覧下さい。

ブリュッセルの宣教者養成始まる:

2010年3月1日からブリュッセルで3ヶ月間の宣教者養成が、受講する4人のカプチン宣教者を迎えて始まりました。4人のうち1人はインド、もう1人はポーランド、2人はコンゴ民主共和国の出身です。総長と総理事会の希望に従って、同時にプログラムの刷新も進められています。宣教者の自覚と福音宣教に役立つようにと、今年はノートルダム修道院で一連のフランシスカン会議が始まりました。最初の会議は「平和と恐怖」をテーマとして、アングリカン第三会会員のマーク・バーウィック氏が指導役を務めました。二番目の会議はイスラムについて、グウェノーレ・ジュセット氏が指導します。

宣教学に関する私たちフランシスカンの専門家は誰でしょうか。全管区の皆様、宣教学の専門家の兄弟の名前と、ミッションのフランシスカン神学を研究してきた兄弟の名前をお知らせ下さるようお願い致します。宛先は兄弟ダミエン・イサベル下記アドレスです:lawrence.isabell@yahoo.com

エジプト聖家族管区の生涯養成講座:

およそ70人のエジプトの兄弟たちが2010年3月1日から4日まで、霊の学問-特に神の探求-の豊かな伝統の地であるアレクサンドリアに集いました。集まりの目的は、2009年総集会の総括文書「福音の賜物の使者」を深く掘り下げて学び、「福音宣教と対話の養成」について内省する事でした。総括文書について総理事の兄弟ヴィンセント・ズンゴと同職の兄弟ロジャー・マーシャルが発表し、養成と勉学総書記の兄弟ヴィダル・ロドリゲスが「ミッションに向けて養成する」という題で、福音宣教について綿密な検討を行ないました。また「対話の養成」について、現在イスタンブールの共同体にいる兄弟ルベン・ティエラブランカが発表しました。「受肉したみことばの迎え入れ」(参照マタイ2,エジプトへの避難)と「フランシスコとスルタンのマリク・アル-カミルの対面」(ダミエッタ 1219)という2つの特別のイコンが、エジプト管区の刷新の道に光を投げかけています。集まりの間に福音宣教の分野と、イスラム教徒及びコプト教信者との対話に向けた日々の挑戦という分野に具体的な目標が設けられました。

スペインで第23回「神学の日」開催:

スペインのムルシアOFM神学研究所で2010年3月8日から12日まで、第23回「神学の日」が開かれました。集まりのテーマは「科学と神学」でした。この「神学の日」の一週間は、南東スペインの神学的内省の分野で一つの基準点となっています。

OFM神学研究所とムルシア大学との間で大変充実した良好な協働が行なわれている事は、特筆すべき事です。両研究機関は出版活動や諸会議の発展のために長年にわたって協働を続け、神学がスペインの公立大学において果たすべき役割を再発見する機会を提供してきました。この目的を念頭において、OFM神学研究所は学際間対話のように時宜を得た現実的なテーマについて、綿密で徹底した研究をしようと努めてきました。このようにして、科学と神学は共に手を携えて進む事ができるでしょう。救済のメッセージを見極める有効な方法として、両者は互いに無力化しあう事なく、内省と正しい判断に基づいて貢献する事を目指して共通の土壌を見出してゆかなければなりません。