2011年1月号

総長直属修道院の幕屋の集会-ローマ

総長直属の修道院は2010年11月26日から28日まで、ローマにほど近いサクロファーノの「フラテルナ・ドムス」で幕屋の集会を開きました。集まりの目的は二つあり、一つは互いをよく知り合う事、もう一つは総集会の総括文書「福音の賜物の使者」によって示され、その後総理事会から出た文書「福音から再出発する」及び「識別と再評価の期間」によって強化された本会の旅路を、より深く内省する事でした。

第一日の11月27日は第一番目の目的の達成に当てられました。パワーポイントによるプレゼンテーションと各修道院から一人ずつの兄弟による証しを通して、参加者は共同体の生活と活動を実感する事ができました。翌日は第二の目的の達成に取り組みました。

イベントには総長直属の9つの国際的な多文化共同体から総数125人の兄弟たちが出席しました。

聖地での平和の祈り

clip_image002第3回国際「聖地での平和の祈りの日」が2011年1月29日から30日まで、教皇庁「正義と平和」評議会の後援により行なわれます。これは真剣な祈りの期間を通して具体的に平和のために献身しようという意志から生まれたイニシアティブです。シノドス中東特別会議に続くこの第3回国際祈りの日は、第5回「和解と一致と平和のための全教会の特別の祈り」の開始及び「キリスト者の一致のための祈りの週間」と時を同じくして開かれます。

イベントに関する最新情報やインタビュー、写真、映像の詳細は、「Papaboys」全国協会www.papaboys.it/、「Youth for Life」使徒会www.youthfl.org/、「聖体賛美」www.adorazione.org/の各サイトをご覧下さい。

聖アントニオ大学でJPIC講座開催-ローマ

初めてのJPIC(正義と平和・被造物の統合)講座が2011年5月3日から14日まで、ローマの教皇庁立聖アントニオ大学で開かれます。小さき兄弟会は、不正を「共通分母」として持つ現代に典型的な、幾つかの負の歴史の現実を強く意識し、それに促されてきました。そして今回の講座が用意されました。

講座の最初の5日間の午前中はJPIC担当者のイニシアティブに基づいて行なわれ、午後はJPICの基本的な神学的側面に専念します。いつものように、講座は関心のあるすべての兄弟、修道者、信者の皆様に開かれています。使用言語は英語、イタリア語、スペイン語です。詳細はpax@ofm.orgにご連絡下さい。

「ミッションと福音化のための国際評議会」総会-ブラジル

clip_image004福音宣教総事務局の主催により昨年10月22日から30日までブラジルのペトロポリスで開かれた、「ミッションと福音化のための国際評議会」(CIME)総会が終了しました。集まりでは諸協議会代議員、執行委員会メンバー、総書記が一堂に会して、各協議会の福音化するミッションについてレポートを発表しました。また2009年総集会が総括文書「福音の賜物の使者」の中で、本会全体の活性化のために指針の策定と決定を行なうよう全共同体に示した指令について、話し合いを進めました。

第7回エキュメニカルと諸宗教間対話の生涯養成講座-イスタンブール

clip_image006 対話の奉仕委員会は福音宣教総事務局と協働で、小さき兄弟たち及び関心を持つすべてのフランシスカン家族メンバーに向けて、エキュメニカルと諸宗教間対話についての生涯養成講座をイスタンブールで開きます。使用言語はイタリア語とスペイン語です。期間は2011年10月17日から31日まで、テーマは「フランシスカン・カリスマにおける対話」と、「エキュメニカル、イスラム教とキリスト教、ユダヤ教とキリスト教との間の対話」です。講座の一部として、「黙示録の教会」の地を訪れる3日間の見学旅行が予定されています。受講費は500.00ユーロです。受講を希望する兄弟は、担当責任者の兄弟ルベン・ティエラブランカのアドレスrtierrablanca@ofm.org 又はファクス +90-212-2432791にお申し込み下さい(詳細問い合わせも同様です)。

締め切りは2011年7月31日で先着20名に受講が認められ、詳しい講義要綱が送付されます。早めに申し込みましょう!

熱心な蝶類研究家のフランシスカン

兄弟ヘンク・ファン・マストリグトは1946年オランダに生まれ、1966年ウェールトで小さき兄弟会に入会しました。そして財政学の勉強を終えた後、宣教師としてニューギニア島の西半分に当たるインドネシア領パプアに赴き、現地の広大な森林を目のあたりにして父譲りの自然への愛が再び目覚めました。最初は趣味として、またパプアの世界自然保護基金(WWF)所長の勧めもあって蝶や蛾の採集を始めたのですが、やがておよそ20冊もの科学論文出版に裏打ちされた彼の働きと知識は、学生や大学やNGOを始め多くの自然clip_image008愛好者にとっての基準点となりました。ジャヤプラの聖フランシスコ修道院の一隅にある彼の研究室では、質の高い昆虫学図書室と共に最も完璧な65,000体の世界中の蝶類の標本コレクションを見る事ができます。豊かな知識と科学的な体験に加えて、兄弟ヘンクは聖フランシスコの息子としての豊かな感性を持ち、被造物をいと高き主である全能の神を映す、愛し敬うべき姉妹として捉えています。それ故彼にとってすべての被造物は、神から私たちへの賜物であるが故に、神の愛のために守られなければならないものです。

兄弟ヘンクについての2010年「ナショナル・ジオグラフィック」誌6月号掲載記事を下記サイトでご覧下さい:

http://ngm.nationalgeographic.com/2010/06/foja-mountains/white-text

フランシスカン新刊の栞

*グイド・ヴィニェッリ著「反近代の聖フランシスコ。熾天使的師父を進行する歪曲から守る」(原題San Francesco antimoderno. Difesa del Serafico dalle falsificazioni progressiste)。全79頁。

clip_image010アシジの聖フランシスコとは正確にはどんな人だったのでしょうか。多くの書物や新聞や小説、漫画本、ミュージカル、喜劇、映画、テレビに描かれているように、実際に好意にあふれた平和主義者でエキュメニカルで親イスラム的、エコロジストで動物愛護の支援者で革新的な挑戦者だったのでしょうか。あるいはそれは、これまで異議を唱えられた事がないからというだけで蔓延した、興味本位の歪曲なのでしょうか。ここで著者は聖人自身の言葉や初期の伝記、源泉資料を用いつつ権威ある専門家による立証に基づいてこの間違ったイメージを論破し、熾天使的師父の真のアイデンティティを私たちに復元してみせます。それは謹厳な改革者、一徹で闘争的で気高く寛容な、典型的な中世の聖人の、挑むように「反近代的」な姿です。実にこの事によってこそ、師父は現代の危機を生きるイタリアの人々にとって、魅力的で時空を超えた模範となり、人々が昔の不善を癒されつい先頃の罪を救われて修道的・世俗的ミッションを回復するための大きな励ましとなっているのです。

*クラウディオ・デュリゲット著「托鉢修道会と密接に結びついている女子修道院(教会法第614条)」(原題I monasteri di monache associati agli ordini mendicanti(Can. 614))。バチカン出版局。全348頁。

著者は教会法専門家と、修道会の運営及び女子修道院の世話に携わる人々を主眼にこの著作を発表しました。本書は修道院生活の真摯な評価から生まれました。具体的には、特に教皇禁域を持って男子修道会と密接に結びついている隠世女子修道院を扱った教会法第614条についての洞察です。こうした修道院は、「使徒的な仕方による」福音的冒険に魅せられ、ほとんどそれに等しく「聖マリアの手本に倣って」生き始めた修道会の創立者や女性たちを通して現れました。著者は隠世修道院の原初の独特の構成を確認する事によって、まず歴史的・法制的な旅路を辿ります。それから現代の規範に至るまでの基幹をなす局面を取り上げ、主に第614条に焦点を当てます。それはバチカン第二公会議の精神に一致して、男子修道会と女子修道会の間の不当な差別を撤廃し女子修道院の生活の仕方と統治に正当な自治を認める簡潔な条項です。女子修道院は男子修道会と単に霊的に、または霊的-法的に、あるいは単に法的に結びつく事ができます。最後に、著者は教会法が女子修道会の会則に適用されてきた具体的な方法を分析しています。

*ジロラモ・ピカ著「福者ヨハネ・ドゥンス・スコトゥス。無原罪の御宿りの博士」(原題Il beato Giovanni Scoto. Dottore dell’Immacolata)。エレディチ・ヴェラール出版、ゴール(イタリア)。全48頁。

本書はローマのスコトゥス委員会メンバーによって著された、学問的な側面にも配慮のゆき届いた一般書です。40点を越える色彩画や最後の祈りが、本書を福者ヨハネ・ドゥンス・スコトゥスの思想と人となりを広めるのにふさわしいものとしています。手頃な割引価格での購入を希望する諸小教区やセンターは、ヴェラール出版のオスカー・セッラ氏下記アドレスoscar@velar.it又は電話番号(セルラー)348-5121773にご連絡下さい。

お知らせ-世界のあちこちから

聖クララの典礼が音楽に-グラーツ(オーストリア):

オーストリアのグラーツのフランシスカンは2010年11月にシンポジウム「生ける光の姿:アシジの聖クララ」開催の折り、「クララ・クラリタス:アシジの聖クララの祝い日のための聖務日課とミサ」と題するCDを作成しました。これはアシジの聖クララの祝い日の際の時課の典礼と聖体祭儀に、グレゴリオ聖歌とラテン語の楽曲を結びつけたものです。これらの歌はグラーツのフランシスカン修道院図書室に古来の写本として保存され、数世紀に亘って聖クララの姿の周りに喜びと意味と感性をもたらしてきました。CDに収められた歌は、グラーツの教会音楽研究所学院及びグラーツ芸術大学の総勢11人の女子学生がフランツ・カール・プラスル教授の指揮で歌っています。また、聖クララ修道会創立800周年に鑑みてCDと共に歌のイタリア語・ドイツ語訳の小冊子も用意されました。入手希望者は下記にご連絡下さい:

Franziskanerkloster, Franziskanerplatz 14, A – 8010 Graz, Tel: (0043) 0316 82 71 72; E-mail: graz@franziskaner.at

殉教者の調査-スクータリ(アルバニア):

アルバニアのスクータリ大聖堂で2010年12月8日、聖職者省名誉長官のクラウディオ・フンメス枢機卿OFMの出席の下、殉教者の教区レベルでの最終段階調査が終了しました。対象となったのは以下の人々です:神のしもべ・デュラッゾ大司教のモンシニョール・ヴィンチェンゾ・プレヌシOFMと37人の仲間、神のしもべ・ルイジ・パリクOFM司祭、神のしもべ・ジオン・ガズッリOFM教区司祭。詳細は下記サイトをご覧下さい:

http://kishakatolikeshkoder.com/

第3回聖フランシスコ賞について:

教皇庁立聖アントニオ大学は2007年、以下の諸テーマを扱った学術的著作を対象に聖フランシスコ賞を設立しました:a)聖書、神学、マリア学、法律、フランシスカン哲学、b)小さき兄弟会の歴史、c)福音の価値、奉献生活修道会の立法における基本法(会憲と総則)、d)教会の教導職の公文書に照らした新三千年期の結婚と家族及び課題。第3回目となる今回、2009―2010年に刊行された歴史的・テクスト校訂的な観点の学術書の著者は同賞の受賞資格があります。応募希望者は2011年4月30日までに大学総長に該当著作を提出する事が必要です。

第13回在世フランシスコ会総集会が今秋開催:

ブラジルのサンパウロの聖信仰司牧センターで2011年10月22日から29日まで、第13回在世フランシスコ会の総集会が開かれます。総集会開催地についてSFO国際評議会議長団の受けた申し出の中から、南米で総集会が開催されるのは初めてである事、南米のSFO/ユー・フラが会全体の3分の1以上を占める事等が理由となって、ブラジルが選ばれました。集会のテーマは「福音化するために福音化される」です。

フランシスカン・ユースの国際会議:

フランシスカン・ユース(以下ユー・フラ)は2011年8月12日から15日までスペインのマドリッドで開かれる「世界青年の日」に先立つ数日間、伝統の一環として国際ユー・フラ会議開催のために集まります。そしてシドニーでの前回会議の体験だけでなく、クリスチャンである事の喜びを世界中の若者たちと分かち合います。

聖地の新しいウェブサイト:

聖地が8ヶ国語(イタリア語、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ヘブライ語、アラビア語、ポルトガル語)でアクセス可能な新サイトを開きました:www.terrasanctablog.org

新サイトは聖地についてのニュースを知らせ、諸聖所の美しさと豊かさを伝えると共に、現地のキリスト教徒の声となり、その姿をもっと目に見えるように届ける事を目的として生まれました。コンテンツは聖地特別分管区とそのフランシスカン・メディアセンター、NGO聖地協会(ATS)、聖地出版修道院によって作成されます。新サイトはニュースやビデオ映像を通して世界が聖地と触れ合い、複雑で魅力的な一つの現実世界の無数の諸相を見出すための道具となるでしょう。

総理事会の2011-2012年度の追加活動:

総理事会は2011年度の主な会議に以下の日程を加えました:2011年5月24日から28日まで第2回フランシスカン・コンセプショニスト議長団会議、同年9月25日から28日までOFM司教会議、2012年2月5日から12日まで第2回クララ会議長会議、同年2月10日から18日まで第2回「観想フランシスカンへのOFM補佐」会議、同年6月3日から10日まで第4回アンダー・テン(荘厳誓願宣立後10年未満)の兄弟たちの集会。

総長の予定

1月6日 ローマのアラチェリの聖マリア教会で主の御公現の祝い。
1月8日 マドリッドでCONFRESの理事と会議(スペイン)。
1月10日-16日 ローマ総本部で総理事会との会議。
1月17日-28日 ローマ総本部で新任管区長との会議。
1月17日 ローマで総長連合の神学委員会に出席。
1月17日-18日 エキュメニズム委員会。教皇庁立聖アントニオ大学で大学及び理事長の祝い日(ローマ)。

日本管区お知らせ

☆誓願金銀祝のお祝い:ミサ、2月5日(土)11時、六本木フランシスカン・チャペルセンター大聖堂。引き続き昼食。どなたでも参加できます。
・金祝の兄弟:庄司篤、山田仙治、戸村悦夫、ブルーノ・ファブリ、クラウディオ・ジャネシン
・銀祝の兄弟:間野正孝

☆兄弟元田勝哉の司祭叙階式:3月26日(土)13:30 田園調布教会